前回の句会は春でしたが、もう夏。
私は、この梅雨の季節が大好きです。少し涼しくて、食べ物が美味しくて。そして、紫陽花の花が綺麗。
俳句の世界では、この「綺麗でした」は「そうですか、良かったですね」で駄目なのです。
昨年初句会での紫陽花(即詠)は、散々でした。
紫陽花の高貴な姿や襟正す かほり
焦っていたとはいえ、中八の「や」とは。自己啓発系だし。一年後、少しは成長できたのでしょうか。
紫陽花に紛れし傘の丸みかな かほり 選5(内、特選2)
先生「紫陽花と言えば色について詠む人が多い中、この方はその形状について詠んでいます。紫陽花のことを毬(まり)と言いますね」
先生の選には入りませんでしたし、まだまだ類想感はありますが、一応そのことを踏まえて詠んだことで、何名かの方にとっていただけたのかもしれません。
ただ、私はもう一句の方がお気に入りでした。
あぢさゐの始まる色の緑かな かほり 選1
この句については「花に緑色があるのですか」と質問されてしまいました。
咲き始めの、葉に埋もれた初々しい淡い緑を詠んだつもりでしたが、描き切れていなかったですね。安易に「かな」を持ってきてしまったことも、反省。視点は良いとの先生評。
推敲後、
あぢさゐの始まりといふ色味して かほり
大好きな細見綾子さん風。わざと曖昧に「して(をり)」で止めました。
この日の句会には、様々な夏の季語が出てきて、歳時記で調べながらの選句が大変でした。でも、ずっと閉塞感を感じていたので、久しぶりの句会はやっぱり楽しかったです。