二度目の緊急事態宣言。
幸い年末のツアーは催行できたものの、句会はお休みでつまらない。
でも、インプットのチャンス。
NHK俳句より、兼題「手袋」
入選九句。
句歴十年以上の方々の作品、ここからは好みの域(句風・俳風)ですね。
8 狐火や手袋買ひに来りしか
(私の特選一席)
一見季重なり。でも「手袋」に存在感があり、季語を活かし物語的に仕上がっていると思いました。
9 手袋の色の冒険なら出来る
(二席)
作者が男性というところも素敵。
そして、選者の対馬康子さんの特選一席
4 鳥の抜け殻として拾う手袋
十七文字ではありますが、十三・四?凄いリズム。感覚句なので、共感できるかどうか。
類想で避けた方が無難な景(片方、落ちているは即アウト)を「鳥の抜け殻」と表現。
類想感は俳句らしさでもある。
類想があっても、そこをドンと突き抜けて行けばいい。
久々の夕日手袋の手をかざす 細見綾子
一番好きな「手袋」の句。
手袋の手に受け止めし日差しかな かほり
言いたいことは違うと思いました。本歌取りなど(恐れ多くて)考えてはいません。
偶然、同じようなシチュエーションで、私の「手袋」が詠めて嬉しかったのです。